「家具の輸出業者は今後、輸入する諸国のより厳しい規則と基準を認識しなければならなくなるでしょう。」
先日、ホーチミン市で開かれたセミナーで、代表者が述べました。
ホーチミンの手工業と木材産業協会の代表 ユー・バン・ハン氏が、「自由貿易協定の合意で関税障壁が無くなったあとは、技術の障壁が新たに立ちはだかる」と言いました。「木材保護の法規制を守るだけでなく、家具製造業者は製造・貿易・安全・制作物において社会的責任にもっと留意しなければならない」と彼女は続けます。「生産者は最後の仕上げに使うホルムアルデヒド、樹脂、木材、仕上げの塗料などが認可された基準を守ることを保証しなければならないのです。」「各市場でそれぞれの基準がありますから、売り手はその要求一つ一つを理解しなければなりません」
安全機関(UL)環境部で化学物質を管轄するスコットステディー氏によると、アメリカには消費者保護のために厳しい決まりと基準があります。
2010年6月、木工生産のホルムアルデヒド基準が有害物質規制法(TSCA)の一部に組み込まれました。そして同月、アメリカ環境省がTSCAに則った決まりを公表しました。
ホルムアルデヒドは無職で室温でも発火するガスで、強い毒性を持っています。ホルムアルデヒドに触れると肌、目、鼻、喉に異常をきたします。さらに過剰摂取すると、ガンの原因にもなります。ホルムアルデヒドがよく使われるのは、産業樹脂、接着剤でそれらは木材加工で使われることがあります。
加えて、アメリカには厳しい安全ルールと基準があって、CPSCルールや産業界で取り決めた基準を満たさないものはリコールされます。
ULの家具家財部門の国際取引部門長 ガスプ・バリザン氏によるとこの2年間で37,00の椅子・アウトドアグッズなどを含む地場製品が規格外だったため、リコールされています。リコールされるとブランドを傷つけ、弁護士費用や事態収拾により多額の費用がかかります。生産者は決まりと基準を理解し、輸出の際は逸脱しないように注意を払わなければなりません。またリスク回避のためには、検査基準を厳しくし、リスク判定の検査をし、第三者の検査を受ける必要があるでしょう。
ベトナム商業産業議会の会長・パム・ティー・ツ・ハン氏によると、「ベトナムの自由貿易対象が多方面にわたるため、木材産業は品質を強化しなければなりません。環境に優しい製品を好む消費者に受け入れられるためには、地方の生産者たちはグリーンガードの認可を受けたり、マーケティングを強化したり、ブランド力を高めたりする努力が必要」と、彼女は主張します。ハン氏によると、ベトナムは木工品輸出では世界5位にランクされています。
昨年は6,900万ドルの木工品輸出高があり、今年は7,500万ドルに増えると見込まれています。
1年の木工品の世界取引総額は4,670億ドルあり、ベトナムはその1.65&を占めるに過ぎません。従い輸出を増やす余地はまだまだあるのです。
しかし、新規市場開拓には技術進歩と、品質の認可を受けることに注力しなければなりません。